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Qのブログです。星や音楽が好きです。好き勝手に書いてます。2007年12月より開始。
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顔をみると元気がなさそうなのでたずねると
体の調子が悪いのだと言う。
私は心配になって、おおきなお世話かと思いながらも
何か作ろうかと言った。
帰り道、ドラックストアのあとに
スーパーで買い出しをした。

たいしたものは作れないけれど、
消化に良さそうで、元気も出るものがいいなと
カゴに材料を入れる。
相手は何を食べたいも言わず、元気のないこどもみたいだ。

おうちで私が台所に向っている間
そちらはテレビに向っていた。
すぐに出来上がって大きなお椀に体が温まりそうなそれを
少なめにおたまでよそってテーブルに置いた。

自分に美味しくても、人の味覚って絶対じゃない。
それでも決して誰が食べてもまずくはないと思うんだけれど
自信なんてない。
まして、人の家にお願いもされてないのに上がり込んで
勝手に作って自分の烏滸がましさに
いまさらいてもいられなくなった。

それでも、その人がさとうのご飯に納豆と葛根湯で
体調の悪い夜をやり過ごすことがいやだったのだ。
(えごだー)

夜も22時を過ぎていた。
何も言わずに大きなお椀を傾けてスプーンで
それをかつかつたべている姿を見る。

口に合わなかったかな。。。
私は半分そっとしてもう半分は逃げるように、
「帰るね」と、玄関でブーツを履きだした。

ドアノブに手をかけふりかえるとその人がヒョンと立っていた。
こちらをみて「全部食べた」と、いった。
ぎこちない笑顔で。
両手で持ちこちらに向けられたお椀は空だった。

「うん」
うまく言葉が出なかった。
いたたまれないとも違う、胸がギュッとした。
まるで、親に見放されまいと気丈に振る舞うこどもみたい。
精いっぱいの感謝なのか。
素直に自分の感情を表現する方法を知らない不器用な人なのか。
なんなのだろう。

けれど、鈍感な私はお大事にと言って部屋を出た。
相手を思いやることよりも不安や悲しい気持の方が上回ってたからだ。
自分を優しくなくてなくてとても押し付けがましい人間だと思った。

まずかったかもしれないし、
嫌われているかもしれないのに、
時間が経ってからその時を思いだすと
愛おしい気持ちがフワと沸いたので、
やはり本当に図々しくおめでたい人間なのだなと思った。
そして、その人がはやく元気になることを祈った。
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やっぱり・・・
ばーかo(●゚ー゚●)=○)゚O゚).。・
2009/01/12(Mon)13:50:28 編集
うぃーっす!
私はヘルメットしたモグラじゃないんだからねっ!バカなのは、そうみたい笑 ねぇ、どこが、どうばかなのかなあ。
Q 2009/01/13(Tue)09:27:32 編集
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